中学生の音楽
自ら考える力を引き出します
巻頭ページでは,各界のプロフェッショナルの方から中学生に向けて,音楽や芸術とご自身との関わりについてメッセージをいただきました。考える力を引き出し,学びに向かう姿勢や「音楽的な見方・考え方」の育成を後押しします。
1年 p.2 狂言師:野村萬斎 「伝統,学び」
2年 p.2 シンガーソングライター:松任谷由実 「自分を信じる」
3年 p.2 詩人:谷川俊太郎 作曲家:木下牧子 「言葉と音楽」
器楽 p.2 ピアニスト:反田恭平 「コミュニケーション」
音楽の本質を考える「音楽ってなんだろう?」
人はなぜ歌うのか,演奏するのか,つくるのか。「音楽を聴く」とはどういうことか。世界にはなぜ多様な音楽が存在しているのかーー。3年間を通して様々な「なぜ」と向き合うことで,視野を広げ,より幅広い価値観を養うことができます。
各学年のテーマ
1年 p.4 「世界をつなぐもの」
2年 p.4 「時間とともにあるもの」
3年 p.4 「声や音にのせて」
器楽 p.4 「楽器と人」
音楽の学習を通して社会とつながります
音や音楽が,生活や社会,文化とどのように関わり,どのような意味や価値をもつのかを,生徒が意識的に考えるページを新設しました。
生活や社会の中の音楽
新設した「生活や社会の中の音楽」では,それぞれ1年「音や音楽の果たす役割」,2年「音楽体験を拓くアウトリーチ」,3年「仕事と音楽」とテーマを設けています。
震災復興
震災からの復興を願って今も歌い継がれる楽曲を掲載しました。音楽が人々の思いをつないだり,誰かを勇気付けたりする力をもつことを,歌を通して実感します。
著作権
音楽に関する知的財産権については,生徒に身近な「音楽のダウンロード」を例に,漫画を交えて親しみやすく解説しています。作品や著作者の創造性を尊重する態度を形成し,音楽文化の継承,発展,創造を支えていることへの理解を促します。
SDGs について
3年生ではSDGs(持続可能な開発目標)から「質の高い教育をみんなに」を取り上げ,世界中で音楽教育を支える「青年海外協力隊員」や支援スタッフとして活躍する日本人の活動を紹介しています。日本とは全く違う環境で音楽教育を受ける世界の子どもたちに思いを馳せ,現地の子どもたちにとって音楽がどのようなものなのか,音楽の果たす役割を考えることで,国際理解や道徳的な視点を養う一助となることを願っています。
生涯にわたり音楽文化に親しむ態度を育みます
在学中,そして卒業後も様々な音楽と出会ってほしいという願いをこめて,クラシック音楽からポピュラー音楽まで多彩なジャンルの作品を紹介する資料を掲載しています。
音楽の広がりと変化
西洋音楽の広がりを「木」に見立て,音楽の幅広さを視覚的にも分かりやすく表しました。授業で扱われる音楽がどこに位置するのか確認し,他に同じ種類の音楽にはどのような曲があるのか,興味・関心を促します。
日本のポピュラー音楽
私たちが普段耳にするポピュラー音楽。日本ではどのような音楽が親しまれてきたのか,世代を超えた話題を提供します。授業でも使用しやすいよう,ワークシートを掲載しました。
海外のポピュラー音楽
海外の音楽にも目を向ける年頃の中学生に,その足がかりとなり,将来にわたって立ち戻ることのできる資料を用意しました。
新設した「生活や社会の中の音楽」では,それぞれ1年「音や音楽の果たす役割」,2年「音楽体験を拓くアウトリーチ」,3年「仕事と音楽」とテーマを設けています。
郷土の音楽文化を尊重する態度を育みます
中学生が郷土の祭りや芸能の担い手として活躍している様子を紹介したり,日本各地に伝わる郷土の歌や音楽を教材として取り上げました。生徒が興味・関心をもって自分の住む町の文化に親しむことができます。
各学年の裏表紙にもコラムを設けて,中学生が地元の祭や芸能に携わる場面を紹介しています。
1年「小倉祇園太鼓」
2年「小松子供歌舞伎」
3年「出雲神楽」
器楽「佐原囃子」
我が国の音楽文化を尊重する態度を育みます
3年間を通して,様々なジャンルの我が国の伝統音楽,伝統芸能に触れ,自国の文化に対する誇りをもつことで,グローバルな時代に対応する力を育みます。
中学生の器楽
中学生の器楽
器楽の学習を通して社会とつながります
『中学生の器楽』も『中学生の音楽』(音楽一般)同様,音楽そのものや,生活や社会の中の音楽について考えることのできる内容を幅広く取り入れています。