P.12,13 音楽って何だろう? ポピュラー音楽探求
翼をください
Aメロは2分音符や4分音符を中心とした落ち着いたリズムになっています。サビに入ると8分音符が中心になり、シンコペーションが用いられるなど、躍動感のあるリズムに大きく雰囲気が変わります。このシンコペーションの弾む感じが「翼」や「飛んで行きたい」という歌詞とよく合っており、合唱するときにも自然と元気よく歌うことができます。
魔法みたいに
メロディーは2小節をひとまとまりとして、同じようなリズムでつくられています。フレーズごとに徐々に音域が高くなっていくため、11小節目から始まる「消してしまおう」という歌詞に向かって気持ちを高めて歌うことができます。
ひまわりの約束
Aメロは主に隣の音へつながる順次進行でつくられているため安心感があり、どこか懐かしさを感じさせます。サビ前やサビには跳躍進行が効果的に使われているので、歌詞の印象がより強く残り、泣かせるメロディーになっています。
ばらの花
コード進⾏の聴かせ⽅が⾮常に特徴的な曲です。まず、ベースライン以外のパートはほとんど同じパターンを演奏し続けています。ピアノのパターンはDの⻑⾳階のほとんど全ての⾳を鳴らしているので、ベースラインの変化に応じて、常に複雑なニュアンスをもった響きが感じられます。これは、インドネシアを中⼼に演奏されるガムランの、⼀定の周期で何度も繰り返される⾻格旋律を思い起こさせます。⼀転して、Cの部分は⾮常にドラマティックです。聴いている⼈をハッとさせるようなコードで始まり、ほんのり明るく前向きな響きと、せつなくためらいがちな響きを⾏ったり来たりしながら、あふれ出す微妙な感情を繊細に表現しています。